丹鶴庵の花と虫

彼岸花

小さな花と虫たち

人と自然が共存する里山は、多彩な命の輝きにあふれています。草むらをかき分けてみれば、季節の変化をいち早く知らせる、小さく、多彩な花たち、花粉にやってくる小さな虫たちが顔をみせてくれる。これらは、いち早く季節の変化を知らせてくれる楽しい仲間です。またミミズ等の地中に潜っている生き物たちの存在も忘れてはならない。
近くのご老人によると、かつてここの庭にフクロウが来ていた。フクロウが生存するためには、近くに豊かな森があって、餌となる小型の哺乳類、小さな鳥、カエル、昆虫等の小動物が持続的に生存し得るような環境が保全される必要がある。

花と虫の関係は切っても切れない相互依存的関係がある。良い関係を維持するため、それぞれ巧みな戦略を発達させ、多様な花と昆虫を進化させてきた。丹鶴庵においても、この関係を観察することができる。ミミズは落ち葉を分解しよい土を造る。よい土には小さな花が育つ。
花には小さな虫がきて交配を助ける。このような関係に強いインパクトを与えるのが人間(私)であることに気づかされることがある。ここで王様である私の行為(草刈り等)によって、花と虫の将来が決定されてしまうのです。津軽のリンゴの交配は「マメコバチ」に依存している。菜の花やタンポポにどう関わればよいのだろうか。
もし、これらの花を雑草と考え早期に刈り取ったらハチたちは何を食べて生きていくのだろうか。子どものころ、津軽の春は華やかであった。桃や梨、サクラ、菜の花が一斉に咲き、間もなくリンゴもその賑やかさに参加する。蜂も羽音をたてながら乱舞していた。
近年、よいリンゴを採るために、一個の実をならす花だけを残して摘み取ってしまうので、花は鑑賞の対象にはならない。それはよいとしても、虫たちは生きて子孫を残すために食をどこからとるのだろうか。
丹鶴庵に来られたら、花や虫たちを観察するのも一興かと思う。

  • オオイヌノフグリ

    オオイヌノフグリ
    (大犬の陰嚢・瑠璃唐草・星の瞳)

    早春、星のかけらのような、かれんな花が青く光る。原産地のヨーロッパでは星の瞳と呼ばれるそうですが、これよりも小さい「イヌノフグリ」の実の形が犬の陰嚢に似ていることから、このような汚名を着せられたといわれる。
    丹鶴庵では、広く群生していたが、近年少なくなったように感じている。花が終われば、雑草として刈り込んだのでは、と反省している。花は直径7-10mmで小花で、かわいい。写真に写っている虫の名は知らないが、せいぜい5 mmぐらいの普段眼にみえにくい。秋に芽をだし翌年、春に咲くことを忘れないようにしたい。

  • オオイヌノフグリ

    オオイヌノフグリ

    丹鶴庵では、広く群生していたが、近年少なくなったように感じている。花が終われば、雑草として刈り込んだのでは、と反省している。花は直径7-10mm、小花でかわいい。 環境省レッドデータブックでは、絶滅危惧Ⅱ類とされている。秋に芽をだし翌年、春に咲くことを忘れないようにしたい

  • ノビルの花

    ノビルの花

    平安のむかしでは、ニンニクやネギの代用である調味料であった。万葉集に「醤酢(ひしほす)に蒜(ひる)つき合(か)てて鯛願う・・・」と、鯛を酢と醤油とノビルを合わせて食べたいと願う歌が詠まれてる(草木の花湯浅浩史他光琳社)。子どものころ、地下の小さな球根をゆでて酢みそで食べさせられた記憶がある。強壮や胃腸を整える薬効が知られる。「あさつき」とよんでいたように記憶している。
    ネギのような中空の茎に突如、純白の小花が集合した清楚な姿に変身することに気づいたのは、4~5年前であった。このノビルの繁殖能力が尋常ではなく、庭の至る所に侵略し、瞬く間にこの白い清楚な花に占領されそうになった。時々、抜いて食べてやるのがよい。

  • ハコベ

    ハコベ

    春の七草の一つ。秋に発芽して、春に花をつける。雑草とともに刈ってしまうのはよくない。ハコベが生えてる畑は豊かさの象徴といわれる。刈らずに、ねかせておくと、種を残せるし、ほかの雑草を抑えることができる。花径は4-6mmの小花で白い五弁花である。10枚それぞれの弁に切り込みがあるので、10枚にみえる。

  • ミゾソバの花

    ミゾソバの花(牛の額)

    葉は牛の額ににている。花の下の方は白、うえの方は薄紅色、開花前のつぼみは、子どもの頃食べた「金平糖」のようで、輝くような小花です。小川の土手によく見られる、残したい花です。

  • ミゾソバの花

    ミゾソバの花

  • ミゾソバの花

    ミゾソバの花

  • トキワハゼ

    トキワハゼ

    ずっと前、TVに皇居の花々が写され、その中にこの花があったことを記憶している。紫色の小花で、白い部分の黄色い斑点が印象的で、トキワハゼだと確信している。この花を初めてみたとき、名前がわからないので、「エビの花」と呼んでいた。1cm程の小さな花で、大好きな、かわいい花です。

  • ボタンヅル

    ボタンヅル

    花の形は、センニンソウによく似ている。ボタンヅルは、葉の縁がぎざぎざです。丹鶴庵では、裏の畑の土手に8月頃みることができる。名前がわからないときには、仮に白い花火と呼んでいた。忘れられない印象的な花です。

  • ミゾカクシ(アゼムシロ)

    ミゾカクシ(アゼムシロ)

    水田の畦にムシロを敷いたように群生する。白い1cm程の目立たない花。花びらは6枚で特徴的な配列で、よく見ると、愛らしく清らかな感じがする。下の田んぼの畦に群生している。名前がわからなかったときには、畑を耕す道具の鍬に似ていたのでサンボカの花と呼んでいた。目をこらしてみると、愛すべき花です。

  • ツユクサ

    ツユクサ

    朝咲いて昼にはしぼむ、はかない花であるが、鮮やかな青色は魅力的で古代より愛されてきた花です。露があるときしか咲けない短命なこの花には、命をつなぐしたたかな戦略が秘められている。ツユクサの上2段にある4個の雄しべには密腺がなく、虫を呼ぶための「欺し」の装置である。役に立つのは、下に長く伸びている2本の雄しべと雌しべです。受粉は3段階で行われる。①朝、花弁が開き、丸まっていた雄しべと雌しべが引きのばされた時に受粉される。②午前中、「欺し」の術にはまった虫が上の花粉にしがみついたときに下にのびた花粉が触れて受粉される。③午後、花が閉じるとき、下の雄しべと雌しべが丸まりながら、引き上げられる。このときに自家受粉する。この3段階のうち、1段階目で80%以上自家受粉するそうです。ツユクサのしなやかな、生き伸びていくための仕組みです。

  • ゲンノショウコ

    ゲンノショウコ

    夏から秋にかけて咲く白い小花で花弁は筋が入って5枚、雄しべ10個あるが、花が咲き進むにつれて雄花から雌花へと成熟する。つまり、雄しべと雌しべの成熟時機をずらしている(雌雄異熟)。花をよく観察すると、咲き初めの雄しべが10個並んでいるときの花と、雄しべが消えて雌しべが形成され、虫が雄しべを運んでくる花との2種あることを確認できる。自家受粉を避けるための、このずらし戦略は見事です。子どものころ、家族が自家採集して、薬草として利用していたことを想いだす。

  • スイセン

    東の土手斜面に群生している。花の形からみて旧タイプのような感じがする。彼岸花と似た生き方をして、花が終わると、葉がしおれ、6月に入ると翌年春まで、球根で過ごしている。最近、増えているようですが、雑草管理には良くできている。

  • アザミ

    アザミ

  • ツリフネソウ

    ツリフネソウ

  • カノコユリ

    カノコユリ

  • スミレ

    スミレ

  • アジサイ

    アジサイ

  • ツバキ

    ツバキ

  • ウバユリ

    ウバユリ

  • ミズヒキ

    ミズヒキ

  • サワハコベ

    サワハコベ

  • ムラサキケマン

    ムラサキケマン

  • バラ

    バラ

  • スグリ

    スグリ

  • ウドノハナ

    ウドノハナ

  • フクジュソウ

    フクジュソウ

  • カタバミ

    カタバミ

  • フキノトウ

    フキノトウ

  • リコリス群

    リコリス群

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